住宅ローンの繰り上げ返済

注文住宅を新築で購入する際に、多くの人が利用するのが住宅ローンです。
ほとんどの人が35年ローンを組みますが、金利に支払う金額をきちんと最初で計算してみる必要があります。
毎月の返済額は気にしているけれども、総返済額をきちんと把握していないという人は意外と多くいます。
確かに、支払いは毎月の事なので、その月々の負担が可能であれば続けて行って問題がないように感じますが、最終的に支払う金利の合計額は積み重なると驚くべき金額になって行きます。
そこで、上手に利用したいのが繰り上げ返済です。
繰り上げ返済には、月々の支払いを減らす方法と、期間を減らす方法があります。
どちらが自分達の生活スタイルに合っているかよく判断して選ぶ必要があります。
元金に繰り上げ返済額を充当すれば、残りの返済期間を数年減らすことも可能ですし、返済期間はそのままにして月々の支払いを1割ほど減らす事もできます。
月々の支払いが苦しければ、期間は短くせずに月々の支払額を減らすよう充当する方がおすすめです。
ローンを組んだ年齢が比較的高い方は、退職後の返済期間が短くなるようにする方が安心です。
ローンを組む時に一度シミュレーションをしてもらうと分かりやすくなります。
どの時点でどのくらいの金額を繰り上げ返済すると良いか、グラ、フなどで具体的な数字の目標を立ててもらえば、繰り上げ返済も利用しやすくなります。

一つ注意が必要なのが、住宅ローン減税がある期間中は繰り上げ返済はせずに貯金をしておく方が良いという点です。
住宅ローン減税は、住宅ローンの支払いがある人を対象に10年間住宅ローンの元金部分に対して控除を行うものです。
申請しておけば10年間控除を受けられるので、この期間は元金を無理に減らす必要はありません。
一番良いタイミングは住宅ローン減税がなくなる10年目に貯金しておいた金額を元金に当ててごそっと返済する事です。

家族構成にもよりますが、注文住宅を新築しすると同時に住宅ローン減税が始まり、それが終わるころには住宅ローンを支払い始めて10年がたつわけです。
その頃には、子供が独立して巣立ったり、そこまでなくとも子供に手がかからなくなって妻もパートに出ることが可能になったりと、収支状況にも変化が訪れるものです。
そのタイミングまではコツコツと貯金をして、控除の恩恵を受けておいて、それがなくなるタイミングで大きな繰り上げ返済をするのが良いです。